Cloud RunをデプロイするCloud Buildを構築する際に考慮したことのまとめ

作成日: 2022/06/15, 更新日: 2022/06/15

Cloud RunをデプロイするCloud Buildを構築する際に考慮したことをまとめました。

サンプル
① 環境差分となる設定値を定義
② Docker イメージのビルド/プッシュ
③ Cloud Run のデプロイ
④ Artifacts の世代管理処理

サンプル


          # ① 環境差分となる設定値を定義
          substitutions:
            _CPU: "1"
            _MEMORY: "256Mi"
            _MAX_INSTANCES: "1"
            _MIN_INSTANCES: "1"
            _REGION: "asia-northeast1"

          steps:
          # ② Dockerイメージのビルド/プッシュ
          - name: "gcr.io/cloud-builders/docker"
            args: ["build", "-t", "${_REGION}-docker.pkg.dev/${PROJECT_ID}/${REPO_NAME}/prod:${COMMIT_SHA}", "."]

          - name: "gcr.io/cloud-builders/docker"
            args: ["push", "${_REGION}-docker.pkg.dev/${PROJECT_ID}/${REPO_NAME}/prod:${COMMIT_SHA}"]

          # ③ Cloud Runのデプロイ
          - name: 'gcr.io/google.com/cloudsdktool/cloud-sdk'
            entrypoint: bash
            args:
              - -c
              - |
                gcloud run deploy \
                ${REPO_NAME} \
                --image ${_REGION}-docker.pkg.dev/${PROJECT_ID}/${REPO_NAME}/prod:${COMMIT_SHA} \
                --cpu=${_CPU} \
                --memory=${_MEMORY} \
                --max-instances=${_MAX_INSTANCES} \
                --min-instances=${_MIN_INSTANCES} \
                --region ${_REGION}

          # ④ Artifactsの世代管理処理
          - name: 'gcr.io/google.com/cloudsdktool/cloud-sdk'
            entrypoint: bash
            args:
              - -c
              - |
                apt -y install jq
                five_minutes_ago=$(date -d '5 minutes ago' +%Y-%m-%dT%H:%M:%S)
                for image in `jq -c ".[]"<<<$(gcloud artifacts docker images list ${_REGION}-docker.pkg.dev/${PROJECT_ID}/${REPO_NAME} --format json --filter "updateTime<${five_minutes_ago}")`; do
                  gcloud artifacts \
                  docker \
                  images \
                  delete \
                  ${_REGION}-docker.pkg.dev/${PROJECT_ID}/${REPO_NAME}/prod@$(jq -r ".version"<<<$image;) \
                  --delete-tags \
                  --quiet
                done

① 環境差分となる設定値を定義

環境差分となりそうな Code Build のスペックや展開先のリージョンを substitutions へ定義しました。
デプロイコマンドへ含めるよりも、パラメータが見やすくなるメリットがあります。
ビルド/デプロイ処理は同一のファイルで定義し、パラメータファイルを分離したい場合は別途処理を考える必要があります。

② Docker イメージのビルド/プッシュ

Docker コマンドを利用して、イメージのビルドと Artifacts にイメージをプッシュしています。
ビルド時間を短縮したい場合は、 docker build コマンドのステップを追加し、 –cache-from オプションを指定して古いイメージを利用すれば OK です。
- ただし、イメージを Pull した際のアウトバウンド料金が発生するので、料金をなるべくおさえたいケースではキャッシュを使わなくても良いと思います。

③ Cloud Run のデプロイ

通常通り Cloud Run のデプロイを行います。

④ Artifacts の世代管理処理

Artifacts 自体には現状世代管理機能がないので、イメージを定期的に削除する必要があります。
サンプルでは最新のイメージ以外を削除していますが、必要に応じて複数世代のイメージを残すように処理を変更ください。